灯​/​夜

from 宝石 by amahisa

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lyrics

透明な器に、太陽の光が差し込んで
透明な器に、月の光を満たしていく
空っぽのまま、私は

暖かな空の下、音の無い並木道 
木漏れ日がアスファルトに迷路を描いている
目で辿っていくと、小さな子供が佇んでいた
彼は私を恐れるだろうか、怖がるだろうか
微笑みを向けると、どこかへ消えてしまった

「こんにちは」「はじめまして」
上手く言えたかな、伝わったかな
精一杯の言葉を紡いでいく
あなたの笑顔の意味を知りたいから
私もあなたのように笑いたいから

太陽が当たって、暖かくて、幸せで
こんな胸いっぱいの毎日を
あなたと、私と、みんなと
こうしてずっと過ごせたら

一つ一つの屋根の
まばらについた窓に
一つ、また一つ、明かりが灯っていく
時間をかけながら、少しずつ、少しずつ
空の色が窓の中へ、少しずつ、少しずつ

母親の帰りを、ブランコに乗って待つ少年
二人手を繋いで、ベンチの上で話し込む学生
子供の声、走る足音
夕食の香り、楽しそうな歌声
私の知らなかった音が、私を満たしていく
街が生きているんだ
私もその中で生きている

太陽が当たって、暖かくて、幸せで
こんな胸いっぱいの毎日を
あなたと、私と、みんなと
このままずっと過ごせたら
良いのにな

夕日が落ちて、ほのかな灯火が並んだ
暖かな音色はどこかへ消えていく
私のいる場所が、音も無く崩れていく

遠い記憶の中、私を呼ぶ声がする
私を愛している声、私を包んでいる声
私は、私を見つけるために、ここにいる
いつかあなたは私を見つけてくれますか?

あの寂しく輝く星は私なのだろう
誰もいない空で
誰も触れない、誰の声も届かない
そして、誰かの暗い夜を照らし続ける
私は誰かの希望だったのだろうか
私は誰かの救いだったのだろうか
それでも
私があなたの願いであるのなら

私が輝き続ける事が
一人一人の心を暖かくするのなら
誰かのためではなく、私のために
祈りを捧げよう
空に浮かぶ孤独な星が
夜を照らす光になりますように
あなたを照らす灯でありますように
みんなが、いっぱい、幸せでありますように

だから
太陽が当たって、暖かくて、幸せで
こんな胸いっぱいの毎日を
あなたと、みんなに、私から
たくさんの気持ちを届けたい

太陽が当たって、暖かくて、幸せで
胸いっぱいの日常に
あなたと、私と、みんなで
手を取り合って、いっしょに

credits

from 宝石, released November 23, 2019

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